ホースセラピーとは
馬とふれあい交流することによって、馬が持つ癒し効果を治療に取り入れ、精神や身体機能を向上させると言う療法です。このホースセラピーは医療・教育・スポーツ・レクリエーションの4つの要素を併せ持ち、心身両面への直接的セラピー効果が認められていて、ドイツでは健康保険の適用がされているほどです。
ホースセラピーの歴史
歴史は長く、古代ギリシア時代にもホースセラピーを利用していたと言われる。古代ギリシア時代には、負傷した兵士の身体機能回復に乗馬療法を利用。16~18世紀には、乗馬の治療上の利点の医学的検討が始まる。
1952年、小児麻痺を克服したデンマーク人が、ヘルシンキオリンピック馬術競技で、銀メダルを獲得。
日本では、明治・昭和期に、旧陸軍傷病兵の回復にホースセラピーを応用。
ホースセラピーの効果
精神的効果
馬は群れで行動する社会性を持ち、人に従順で心優しい動物です。ただ草食動物としての性質上、怖がりな部分があるため馬の気持ちを考えて世話をする必要があり、そこではじめて馬と気持ちが通い合う喜びが生まれます。
身体的効果
乗馬はバランスの取れた有酸素運動です。乗馬独特の振動やリズムは、またがっているだけで足やひざに負担をかけずに運動効果を得ることが出来ます。
乗馬運動の刺激効果
心拍数の増加、酸素消費量の増加。これにより、有酸素運動の促進が図れます。
乗馬療法持続の効果
血液循環の促進、筋肉の発達促進、姿勢の矯正、平衡感覚および移動感覚の発達、全身的整理運動機能の向上。
ホースセラピーを適用した例
・身体障害 ・麻痺、不随など ・視覚、聴覚障害者 ・頭部および脊髄障害・ダウン症 ・自閉症 ・情緒障害 ・知的障害、精神発達遅滞 ・教育、学習障害・不登校 ・ひきこもり ・高齢、痴呆 ・非行、犯罪 ・その他
実施日
毎週日曜日にホースセラピーを行っています。
障がいの程度を考慮し、騎乗者ごとの指導内容でカリキュラムを組んでおり、騎乗者が自分でできる範囲はなるべく手を貸しません。騎乗者の健康状態の確認と維持を常に行い、騎乗者の安全を考え、無理はさせません。
騎乗者が馬を出来るだけ自分で制御できるような環境を作ります。インストラクターは指導・指示を提供するのみで、最低2人のヘルパーまたはサイドウォーカー(馬の両側に付く介助者)が騎乗者の障がい度に合わせて安全維持をはかり、長期的アプローチで援助します。